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善意で舗装された道をゆく

舗装された道はとても歩きやすい どこに続いているのかは知らない

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「君の名は。」の美しさがキレイすぎてやばい

とっても楽しみにしていたので満を持して「君の名は。」観に行ったよね。

俺は大の宇宙好きなのですごく気になっていたし、ずっとやってた予告編を見た限り名前を忘れたり忘れなかったりするんだろうなあ、それにしても絵がキレイだなあと思っていたのでとっても楽しみにしていた。

何を隠そう俺は大の細田守ファンであり、「サマーウォーズ」や「時かけ」が大好きだ。「サマーウォーズ」は風景が親父の実家とそっくりでとても懐かしい感じがするし、「時かけ」なんかはあの大傑作をよくぞここまで現代的なエンタメに再構築してくれたと感激した。「おおかみこども」をまだ観てないのは俺自身が今、子育ての真っ最中だからで、なんかそういうのは一段落してから観よっかなあという気分だからなんである。

まあそんなこんなで「君の名は。」を観たんだが、なるほど話題になるだけあるなと思った。とにかく絵の美しさがキレイでやばいかった。とても美しいのどかな地方の風景がサマーウォーズ雛見沢村を思い出したよね。
そしてみつはのおばあちゃんの顔の四角さがサマーウォーズの栄ばあちゃんとそっくりで、「ははぁんなるほど、これはサマーウォーズパラレルワールドってことだな」とすぐにピンときた。

 

そして最も血が騒いだのは、あの角度で太陽に突っ込んでおきながら、太陽の強大な重力を唐突にぶっちぎる恐るべき彗星軌道の恐ろしさだ。まじやばすぎてやばい。なんとか彗星怖すぎる。そこには確実に未知なるエネルギーが存在すると同時に、あの恐ろしい軌道図が今後も永遠に作品の中で生き続けてしまうと考えるとあまりの恐ろしさで胸がきゅんきゅんしてしまう。
しかも、TeNQ(テンキュー)とコラボまでしてしまっているのだ。こんな恐ろしい話ってあるか。ああおそろしいおそろしい。あかの他人なのに顔から火が出そうだ。もしかしたら気づかなかっただけで「ほしのこえ」にもそういうのあるのかもって気がするので今度また見直してみようかな。

 

しかしながらこの超絶美麗な映像で名前を忘れたり思い出したりする本作品に問題が無いわけではない。お話が難しすぎるのである。
おそらく、美しい絵、美しいシーンを描くことに全力を注いでいるからだろうがストーリーが常軌を逸した勢いで思いっきり都合よく進むため、支離滅裂で ぜんぜんわかんないんである。細かいことを気にしないタイプの俺でも、純粋に混乱してわかんないのだ。
「あれ?ここは忘れてるの?」「ああ、ここは覚えてるのか」「なんで?いま行かないの?」「なんで言わないの?」
作劇の常識として越えてはいけないであろうラインを軽々と超え、情報を思う存分強引にコントロールし無理やり画面に合わせてくるので頭の中で「???」が止まらない。
こういうのってなんかあるよなあなんだっけと考えてわかったのだが、
これは “イメージビデオ” だ。美しい映像、美しいシーンがメインでそれにあわせてストーリーっぽいものがある。それってイメージビデオもしくはミュージックビデオそのものだ。
目的はあくまで “美しい画面” であり、 “綺麗なシーン”  である。それがメインなのだ。描きたい絵やシーンがまずあって、それに合うようにお話をコントロールしている。それはつまりイメージビデオの構造だ。

ってここまで書いて、またまたこれってどっかで見た事ある文章だなと思ったら“秒速で5センチ稼ぐ” とかなんとかいう 作品の批評としてよく見る文章のテンプレみたいなことになっちまってる。なるほど、こういうふうにあの手の文章ができあがるのだな。まさか自分も書くことになるとは。

 

そんなこんなで最終的な感想としては “絵は超絶にキレイだけどイメージビデオにしては長すぎる” ってことなんだけど、  これが世の中的には大ヒットなわけでなんつうかどうしたらいいかわかんないよね、こんなの。

まあ大人的にはアレだけど子どもが大喜びしてる作品をわざわざ否定する必要もないし、言ってみればそれって「キョンシー」とかと同じようなもんで、あんなのが大ヒットして映画やドラマが何本も作られたりして一大ブームになってたんだから、そういうもんだと思えばいっかな、ってあたりで心を落ち着けてる次第です。

 

あとこの大ヒットの感じ、やっぱりまた他にもなんかあった気がするなあと考えて思い当たったのがこれ、

イマージュ

イマージュ

 

 ↑こ、これはアフィリエイトだからうっかりクリックしてから1日以内に他の高額商品をアマゾンで買ってよねっ ///

 

これね。2000年くらいに急にすっごいブームになったイージーリスニング系のオムニバス。このイマージュがブームのきっかけになって、その後似たようなパッケージがわんさか出まくった。
この “イージーリスニングの大ヒット” の感じと「君の名は。」の大ヒットとが、イメージがすっごくかぶる気がするんですよね。
身も蓋もない言い方しちゃえば、
 “熱くも冷たくもない、当たり障りのない、なんだかとってもやわらかくてイージーな作品を、世の中が満場一致で求めた結果” っていう感じ。
複雑だったり分かりづらいの疲れちゃうし、ほら絵がとってもキレイだし音楽も良いし雰囲気がサイコー!って、ほんとにそんな感じなんじゃないかな。

 

正直、俺はいっぱしの大人なのでイメージビデオじゃ満足できないし、もっと複雑で巧妙で緻密な面白さを求めるし、クリエイターの人にはいくらこの作品が売れようとも俺みたいに “精巧なおもしろさ” を待っている人がいるってのは諦めないで欲しいと思います。

しかし両隣の席の女性がどっちもずっと泣きっぱなしでまじで不思議すぎた。女性って実はそれっぽいムードだったらなんでもいいんじゃないか?多少いろいろがアレでもムードさえ作れば実はすっげえチョロいんじゃねーの?と思ってしまった。あれは8割くらい音楽のせいで泣いてると思う。
そもそものマジレスすると相手の身体に入ると好きになるってのが意味がわからない。身体に入っただけで、結局相手には会ってないわけだし相手のロールプレイをしただけなのになんで好きになるのか。そこをなんかいかにも動機っぽく見せてるけど、実際ぜんぜん繋がらないし関係ないからわからないんだよね、好きになる理由が。
好きになった人と身体が入れ替わってより好きになる、とかだったらわかるけど、知らない人の身体に入っても結局見ず知らずの他人でしかないわけで。それで好きとかキモいよ変質者かよ。

おっといけね。ごめんごめん、全部ウソだよウソ。

あ、でもやっぱり口噛み酒は超絶にキモいよ。超キモい。あれは無いよ。信じられない。あれをちょっとロマンスアイテムに仕立ててるのが変質者的なキモさがある。ブルセラじゃん。エロくなんかないよ、くっそ下品。

おっといけね。ごめんごめん、いま誰かと身体が入れ替わってたわ。

しかしまあなんつーか、せっかくのこのキレイな映像でがっつりSFとかやってくれないかなあ。インターステラーみたいなのでいいからさ。いや、トップをねらえ!みたいなやつの方がいいかな? そうだ、遠い宇宙でメールが届くとか届かないとか(略